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買取りのロードバイクに生じていたトラブル3選

2023年10月09日

自転車修理

買取りのロードバイクに生じていたトラブル3選

先月に買取りしたロードバイクの中で、何台かトラブルを抱えていたバイクがありました。その後全車とも解決して販売できる状態になっていますが、そのトラブルとはどのようなものだったのか、少しご紹介したいと思います。

中には、バイクを購入後、パーツを交換する時に間違って装着してトラブルになっていた事例もあるため、ご自分で作業される方は参考にして頂ければ幸いです。

デュアルコントロールレバーのブラケットが破損していたバイク

買取りのロードバイクに生じていたトラブル3選

気付いた時に一番ショックだったのはこちらのバイク。リアのシフトに問題抱えていたので、その作業を終えてバーテープを巻いていた時のことです。テープは剥がされていたので右側のバーを巻き終えて、次に左のバーに移り、隠しテープをあてようとブラケットのカバーを捲った瞬間、我が目を疑った。割れている。

ここが割れているのは初めての経験。買取りはもちろん修理の時も見たことがない。バーテープは、落車でどこかが裂けたか破れて剥がしたのだろう。査定の際にレバーに落車痕があったから確認したら、やはり落車されていた。

ブラケットの破損は固定ボルトの締め過ぎも関係していたのかもしれない。以前、メーカーから、ボルトを締め過ぎると亀裂が入るケースもあると聞いたことがある。それは単なる締め過ぎだけではなく、過剰なトルクに加え、さらに落車の衝撃等によって部材として強度の限界点を超えてしまい割れてしまったのではないかと考えられる。

それにしても、これまでも落車痕のあるレバーを数多く見ているけど割れているのは初めて。割れがあってもレバー自体はまったく動かなかったので、査定の時は破損には全然気が付かなかった。そこはブラケットカバーで隠れていたし。

今後はレバーに落車痕がある場合、査定の際にはカバーを捲ってブラケットの状態を確認することにしよう。確認項目がまた一つ増えることになるけど、特に装着位置がずれている時は内部で損傷が大きい可能性もあるし、もしテープが剥がされていたらその理由も聞いておこう。

その後、このレバーは前後セットで別の11速レバーに交換しています。リアは変速不良を直したあとだったから二度手間にはなってしまったけれども、フロントも新しいケーブルに交換できたので、外観同様、シフトも新車に近いコンディションで準備できるようになったのはよかったです。

変速不良を起こしていた原因

買取りのロードバイクに生じていたトラブル3選

こちらのバイクは他にもトラブルが生じていて、最初に気が付いたのはリアの変速不良。買取り後、これはインデックス調整ですぐに直るかと思ったものの、調整では直らない。次にチェーンを交換してみる。それでも変わらず、まさかと思い、エンドハンガーの歪みをチェックするもこちらは正常範囲でこれは心配なし。

では、リアディレイラーが関係しているかと別のR7000に交換して試すもやっぱり直らない。最終的にインナーケーブルを交換してやっと解決した。ケーブルの動きが影響していたようだ。

これまでも変速不良となっていた原因は様々あったので、一番作業時間が掛かりそうなケーブルの確認は後回しにして一つ一つチェックしていたけど、インナーケーブルを抜いたらユニット挿入箇所のあたりがクルっと丸くなっていた。

この場所でインナーの動きが悪くなって変速に支障が出ていたのかどうかはわからないけれども、交換したケーブルには専用のPTFEグリスを塗布して、さらにリードのライナーチューブにはワコーズのメンテルーブを注しておく。これで通常の動作よりも、変速の操作性はよくなるだろう。

ケーブル内装フレームでワイヤーを交換する時に気を付けたいこと

買取りのロードバイクに生じていたトラブル3選

シフトやブレーキのワイヤーを交換する時に、ケーブル内装フレームで気を付けたいことを挙げておきたいと思います。

内装フレームでは仕様によって、2mmとか2.5mmのレンチで止める写真のような小さいネジが使われていることが多くあります。

今回はブレーキのアウターワイヤーのカップ挿入箇所でアウターの被膜が裂けていたので、ワイヤーを交換するためこのネジを外しましたが、サビや腐食で固着する場合もあるので、こんな小さいネジでもグリスは必須。

固着すると、この小さいネジ1本のためにワイヤー交換ができなくなってしまいます。内装フレームでこういう蓋が装着されているバイクは十分注意したい。今回も固着防止のためにテフロンのグリスを塗っておきました。外すときに白っぽい腐食跡があったから、このまま使い続けていたらネジが固着していたかもしれない。

メーカーで自転車を組む時は、おそらくは作業性の関係から、汎用ネジで留める箇所にはこのネジに限らずグリスは塗布されていないのではないかと思われます。自転車の場合は固着を防ぐために、どの場所に使うネジでもグリスは欠かせません。

実際、これまでもトップチューブのアウターストッパーや、シフト内装のダウンチューブなどでも固着していたケースがあって、危うくネジの頭をなめてしまいそうになったことがありました。小さいネジは固着で無理なトルクを掛けると六角穴の角がなめたりするので、固いと思ったら潤滑剤を注すとか、最初からネジすべり止め液を使ったほうがよいですね。

ワイヤー交換は2年に一回の交換が推奨されますが、2年以内だったら固着はないとは思うけれども、使用頻度にもよるので交換したことがないという場合は、一度確認しておいたほうがよいかと思います。

そして、今回アウターを交換した原因となった被膜の亀裂は、アウター内の鋼線がそこから錆びて動作不良の要因にもなります。シフトの場合はシフト不良。今回のような手間の掛かる原因探しとならないように、定期的な点検とメンテナンスが大事ですね。

ホイールの異音

買取りのロードバイクに生じていたトラブル3選

今回のバイクは他にもホイールの異音があって、発生場所はハブだと思うが同じメーカーのホイールがあったので、そのホイールに交換して様子を見てみる。

交換したホイールは、別のバイクから外したまったく同じモデルのホイール。仕様はもちろん、デカールも同じ。しかし、高回転になるとこれも同じく異音が発生した。まさか新車の時から出ている異音ではないだろうけど、どれくらいの距離で発生するかは不明。

今回のバイクはお聞きしている走行距離は約2,000km。でも、チェーンチェッカーで測ったリンクの摩耗具合から5,000kmくらいは走っているかな。それでもこの距離で異音が発生するのは、きっと構造的な問題なのだろう。おそらく原因はシールドベアリング。回転がかなり軽いけど同じ仕様のハブと比べて極端に抵抗が少ない気がする。

再度、別メーカーのホイールに交換して、異音がないことを確認し、このトラブルも無時に解決。

ロードバイクで一番大事な足周りと駆動系にトラブルを抱えていたバイク

買取りのロードバイクに生じていたトラブル3選

2番目のケースは、ホイールの回転不良と、リアディレイラーのシフト不良のバイク。まず、ホイールの回転不良のほうは二つの原因があって、一つはフリーボディーの固着。

ペダルを回している最中に途中で漕ぐのを止めると、通常はフリーボディーのラチェット機能が働き、そのままホイールが空回りの状態で回り続けます。でも、今回はペダルを止めると同時にホイールの回転も止まってしまう。これはいかん。

たまにモーターバイクに使う粘度の高いオイルを塗布しているバイクも、チェーンの動きに支障をきたして同様の症状が出ますが、今回のバイクは走行距離が227km、チェーンの状態は問題なし。

原因はフリーボディーにありました。ラチェットの爪が固着していました。この固着を解消後、直ったかなと思ったホイールの回転は、どうもまだ今一つしっくりこない。手で回していたペダルを止めると、ホイールの回転はブレーキが掛かっているような感じ。しばらくすると止まってしまう。なぜ?

スプロケットに装着されているプロテクターの弊害

ギア周りを間近でじっくり見ていると、MAVICのでっかいプロテクターが歪んでいて、ローギアに接触している箇所と離れている箇所がある。どうやら、材質がビニールなのか弾力性のあるプロテクターだから、ギアに接触しているところが抵抗となってホイールの回転を重くしているようです。これが二つ目の原因。

プロテクターの干渉でローギアが引っ掛かってまだスムーズではなかったギアのラチェットも、プロテクターを外したあとは正常な動作になった。

こちらのバイクに生じていたプロテクターの変形と、フリーボディーの固着。まだそれほど乗られていないのにこうなってしまったのは、買取りの時にお話を聞いている限りでは保管場所が原因だったように思います。

メーカーが出している完成車には、特にエントリーモデルには全車に透明のやつとかプロテクターが装着されていますね。ローギアから内側にチェーンが落ちにくいように付けているものと思われますが、このプロテクターは、ディレイラーの調整がしっかりしていれば本来は不要なものです。

このプロテクターには今回の件とはまた別の弊害があって、材質がプラスチックだと経年劣化で黄ばんできたり、もっと劣化が進むと割れてしまいます。割れると異音の原因にも。

カセット式フリーボディのプロテクターは、爪でスポークやハブのフランジにパチンと嵌めておくタイプが多いですね。この爪が劣化で折れてしまうとプロテクターはグラグラするので、走行中にガタ付きが出て異音を発します、しっかり固定されていないと装着している意味がないので、気になる場合は外しましょう。

外す場合、通常はカセットギアの着脱となりますが、素材がプラスチックで劣化が進行している場合は、ホイール装着状態でもペンチなど掴む力が強い工具で引っ張ると割れて取り外せる場合もあります。割れなかったら万能ハサミで切れると思いますので、お持ちでしたらそちらでお試しください。

ただし、この方法でプロテクターを外す場合、スポークがアルマイト塗装の場合はキズが入らないようご注意を。これで外せなかったらカセットギアの着脱が必要です。

走行距離227kmのロードバイクがなぜ変速不良になっていたのか?

買取りのロードバイクに生じていたトラブル3選

こちらのバイクは変速機にもトラブルを抱えていました。もちろん、インデックス調整で直らなかったのでトラブルという扱いになってしまうわけですが、まだ走行距離227kmということで、1番目のバイクのような多岐にわたる原因は考えづらいため、最初からストレートにワイヤーが原因していると踏んで、その対応をしたところ・・・、、

変速不良の原因は、アウターキャップが装着されていなかったためでした。チェレステカラーのこのメーカーとは、ディラー契約したことがないため、ワイヤー類は工場で七部組で箱詰めする時にすでに取り付けられているのか、もしくはショップが組む時に装着するのかわかりませんが、シフトワイヤーのこういう装着状況は初めて見ました。

バーテープを外しアウターワイヤーを抜いて確認したところ、ビニール被膜が縮んで鋼線も飛び出している状態。これではどんなに頑張って調整しても変速不良は直らない。しかも、その鋼線がブラケット内のシフトケーブルガイドに干渉してガイドの先端が少し痛んでいます。

これくらいならば、インナーケーブルをケーブルガイドにしっかり通してあげれば問題ないですが、ガイドが潰れたり破損してケーブルを通せなくなってしまうとちょっとやっかいです。このケーブルガイドはメーカー在庫があるうちは取り替えできますが、5700は生産が終了しているため無くなったらレバー自体を交換することになってしまいます。

もしもレバーを交換することになった場合、現行の10速はティアグラの4700だけなので、同じ10速でも4700は独立コンポで5700とは互換性がないため、コンポをまるごと交換する羽目に陥ります。スモールパーツでこのようにならないよう気を付けたいものです。

アウターワイヤーのビニール被膜は経年で必ず縮みます。縮んで少しくらい鋼線が出ていてもアウターキャップが付いている限りはよほどの状態ではないかぎり、それほど変速には支障が出ません。ただ、相当の年数が経過しているバイクは、こちらの記事にもあるようによほどの状態にもなり得ます。もちろん使用年数に関わらず、定期的なメンテナンスをしっかり行っていれば、このようなトラブルも未然に防ぐことができますね。

 

おっと、もうこんな時間。今日はここでタイムアウト。トラブル3選で書き始めた今日の記事ですが、夜も更けて時間も時間なので、3番目は次回に持ち越したいと思います。

3番目のバイクは、店長ブロブで一番閲覧数の多いペダルについてです。といってもこれまで書いてきた固着の内容ではなく、こちらも初めて経験する出来事でした。特に初心者の方が間違いやすいペダルの作業内容について触れていきたいと思います。関心ある方は乞うご期待。

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