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トレーニングでの注意点

自転車トレーニング講座 トレーニングでの注意点

トレーニングでの注意点

誰でもトレーニングは効率よく行いたいものです。トレーニング時間が限られている社会人ならなおさらです。

そこで、バイクトレーニングを行う時に、さらに効率よく体力アップができるように、特に気を付けて行ったほうがよいことをご紹介してまいります。

1. 段階的な強度アップ

これからトレーニングを始める方やレース経験がまだ浅い方の場合は、最初はまず少し息が弾む程度のLSDトレーニングを中心に進めていかれた方がよいかと思います。

  • 注意点 その1

    はじめは脂肪が燃焼しやすい体質づくりが第一です。これにできるだけ多くの時間を割いたほうが有酸素能力が高くなり、次の段階で必要とされる基礎能力を養うことができます。そして、ある程度心肺機能が強くなってきたと実感できるようになった時点で、段階的に高負荷のトレーニングを取り入れていきましょう。

  • 注意点 その2

    なぜ走り始めの時にきついトレーニングがよくないのかご説明します。運動能力を高めるカギは酸素の摂取能力です。体内にいかに多くの酸素を取り込んでそれを効率良く使えるかですね。強くなりたい一心で、最初からきついトレーニングばかり行っていると、長期的に強くなることはできないのです。それは体内の酸素を効率悪く浪費しながら、まだ準備ができていない体にダメージを与えている自己満足のトレーニングにすぎないから。できれば避けたいものです。

  • 注意点 その3

    若年層では注意が必要です。特に10代。代謝機能が活発だからまだ無理が利きますが、本来もっと伸ばせる体力も限界点に早く到達し、それ以上体力を伸ばしていこうとする時に支障が出ます。

2. メリハリのあるトレーニング

毎日同じ強度のトレーニングはよくありません。強度を高くする日と回復にあてる日を交互に入れながら、自分の体力と相談しながら休養日も必ず取って、1週間サイクルでトレーニングメニューを作ってみましょう。

  • 注意点 その1

    シーズン全体を考えてみた場合に、目標とするレースがあるならそれに照準を合わせて、1ヶ月単位とか、もっと長めに季節ごととか大きなサイクルのメニューを作っておくと、1年ごとにステップアップしていくことができます。

  • 注意点 その2

    トレーニングを継続していると、確実に心拍数は低くなっていきますから、今までの運動強度に余裕を感じてきたなら設定する心拍数を見直すことも必要です。

3. メニューの見直し

毎朝の心拍数がその日の自分のコンディションを教えてくれます。メニューをあらかじめ組んでいる時も、日々の体調に合わせて組み替えながら行うことも大事です。

  • 注意点 その1

    疲労感の強い日は、予定しているメニューを変更し回復トレーニングに切り替えたほうがよい場合もあります。いつもの平均的心拍数より5拍以上高めが目安。前日に高強度のトレーニングを行って疲労感が大きい日は完全休養日にしてもよいですね。

  • 注意点 その2

    市民レーサーの場合は、疲労を濃く感じる時に無理して強度の高いトレーニングを行っても、それほど体力アップは望めません。そのような体調で強度の高いトレーニングを行っても、エネルギー代謝がうまく機能しないことから体感的にはきつくとも正常時の心拍までは上がりません。無理せず強度を落としましょう。慢性的な疲労感を抱えるようになると、トレーニング意識も低下しますから気をつけてください。

  • 注意点 その3

    体力レベルが高い方は、筋疲労が大きい場合はサイクリングペースの低い強度で走ることによって、より早く疲労を回復させることができます。いわゆる超回復。ただ、実践してみて実感できなければ、まったく走らない完全休養日にしたほうがよいです。

4. 呼吸法

トレーニング中は意識して深い呼吸を心掛けるようにすると、酸素摂取量の向上に効果が期待できます。ミドルペース以上のトレーニングでは特に吐くほうに意識を集中させてください。

  • 注意点 その1

    有酸素運動ではエネルギーが使われた副産物として水と炭酸ガスが排出され、炭酸ガスは呼気ガスとして出ていきます。余分な副産物をより多く体外へ出すことによって、新鮮な酸素もまたより多く体内へ取り入れることができます。

  • 注意点 その2

    強度の高い時は、深い呼吸はしづらいですが、酸素の摂取能力の違いが体力差となってスピードに反映されますから、強くなりたい方はできるだけ意識して行ってみてください。

5. ローラー練習での注意点

ローラーでトレーニングする場合は、ケイデンスを中心にして、スピードメーターは参考程度にしておきます。有酸素運動域のパフォーマンスを上げるために、筋力に頼らない回転練習の方を意識しましょう。

1)ウォームアップとクールダウン

  • 注意点 その1

    アップとダウンは、それぞれ10分以上必要です。強度が高いトレーニングでは、エネルギー代謝に酸素が効率よく使われるまで少し時間が必要ですから特にウォーミングアップは念入りに。

  • 注意点 その2

    負荷の高い運動では血液が勢いよく循環しています。トレーニング終了後に、急に足の回転を止めると体に過度のストレスが掛かる結果となり、循環器系にも相応の負担となります。トレーニング強度が高ければ、筋肉疲労を回復させるためにもそれに見合ったクーリングダウンの時間が必要です。

2)ATトレーニングについて

  • 注意点 その1

    ATインターバルでは2~3分ぐらいから心拍数が定常状態になります。また1本目より2本目の方が楽に感じられるはずです。このように遅筋がスムーズに動くまでしばらくの間は速筋が優位に使われます。アップを十分に行っていれば、毛細血管の隅々まで血液を循環させることができ、酸素を取り込みやすくして遅筋が使われやすくなります。結果的にアップ次第で最初のきつさが変わります。

  • 注意点 その2

    AT領域でのトレーニングの場合、心肺能力を高めるためには、ペダリングを高回転で行った方が効果が上がります。ロード練習でも、普段から重いギアばかり踏んでいると、距離が長くなればなるほど筋疲労で踏めなくなった時に対応できなくなりますから、高回転のペダリングを身につけましょう。

  • 注意点 その3

    インターバルトレーニングは慣れないときつく感じると思いますが、体力アップにとても有効です。ただし、インターバル中は、回復を図っているレストの最中も軽くペダリングしながら休むようにしてください。この時に負荷はリセットして一番軽いギアを使います。きつくても足は回し続けてください。強制的にでも。終了後のクールダウンと同じように、インターバル中は足の回転を止めると逆に体によくないです。

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