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トレーニングへの応用

自転車トレーニング講座 トレーニングへの応用

トレーニングへの応用

自転車トレーニングで確実に体力アップできるのが心拍トレーニング。いよいよ心拍数を利用したトレーニングの仕方をご紹介していきましょう。

1. はじめに

心拍トレーニングで大事なことは、目的とするトレーニング強度を設定して心拍数でチェックしながらその目的の範囲内でトレーニングを行うことです。とりわけ、今の心拍が有酸素域なのか、あるいは無酸素域に入っているのか、その境界ラインをいつも見極めてトレーニングすることが重要です。体力のレベルアップとともに心拍数は変動していきますが、目的強度ごとの指数自体は変えることなく設定した範囲内で行ってください。

もうひとつ大事なことは、バイクトレーニングでレベルアップするためには、ただやみくもにトレーニングを行うのではなく、メニューを組みながら進めていくことです。それにはトレーニング強度ごとの疲労度合いと回復力を知らなければなりません。トレーニングの目的をはっきりさせて、ご自分の運動能力を客観的に知ることができるようになればメニューを組み立てていくことも容易になります。

はじめに

2. 運動強度の設定数値

それでは、強度設定の基となる数値を先ほどの心拍測定で得られたデータから求めてください。これからの強度設定で必要となる数値は次の4点です。計算による場合はそれぞれの計算式で求めてください。また、体力の向上とともに設定する心拍数も定期的に見直すことも必要です。

  • 最大心拍数[A]

    オールアウト時点での心拍数

    中途終了で測定不能の方は計算式で ⇒ A = 220-(年齢)
    アスリートの場合は ⇒ A = 210-(年齢)

  • 安静心拍数[B]

    起床直前の心拍数

    朝目覚めた直後にそのまま起き上がらずに数分経ってから1分間計測した心拍数です。何度か計測して平均した数値がより正確です。

  • AT心拍数[C]

    有酸素運動から無酸素運動に切り替わる領域の心拍数

    測定グラフの推移から解析してください。

  • 心拍可動域[D]

    安静心拍数から最大心拍数までの心臓の可動範囲

    D = A-B
    仮に、Aが183bpm、Bが45bpmだとすると・・
    D = 183-45
    = 138

3. 目的ごとの心拍強度

トレーニング目的ごとに設定する各心拍強度(運動強度)は次のとおりです。運動する際の心臓の可動範囲は、安静心拍数を0%、最大心拍数を100% として考えます。

※AT値が運動強度の75% に満たない方の場合は、測定結果によりトレーニング内容は適宜調整してください。

  • 回復トレーニング

    60% 以下

  • LSD
    (一定ペースの長時間走)

    60〜75%

  • ミドルトレーニング

    75%〜AT値まで

  • ATトレーニング

    AT値~+5% から10% くらいまで(心拍可動域の)

  • MAX心拍トレーニング
    (おもに上りのスプリント)

    ATトレーニング上限値~最大心拍数まで

4. 目標心拍数の求め方

実際にトレーニングする時の心拍数は、前述の「目的ごとの心拍強度」に基づいて次の計算式により求めます。

目的ごとにトレーニング強度を設定する時に、その基となる心拍数値となります。上述の「運動強度の設定数値」で得た数値を記号の箇所に入れて計算してください。

※もしAT値が運動強度の75% に満たない場合は、AT値を基準とする高強度のトレーニングは望ましくなく、もう少しベース作りに注力したほうがよいかと思われます。

【1. 目的とするトレーニングの心拍数を求めるには・・】

( D×目的強度 )+B

⇒例えば、回復トレーニングをする時の強度60% の心拍数は?
( D×60% )+B =( 138×60% )+45
= 128bpm

【2. トレーニング中の目標心拍数が自分の運動能力の何% に相当するのかを調べるには・・】

( 目標心拍数-B )÷D

⇒例えば、AT値が166bpmの場合、自分の運動能力の何% から無酸素運動になるのか?
( 166-45 )÷138 = 88%

このように、計算によって算出した数値で目的とする心拍強度を決めながらトレーニングを行えば、より効率よく体力を伸ばしていくことができます。

5. 心拍数早見表

このファイルをお使い頂きますと、目的強度ごとの心拍数がひとめでわかりトレーニングの際に大変便利です。定期的に設定心拍数を見直しながらお使いください。

心拍数早見表

【ご使用方法】

  • ステップ 1

    「最低値」と「最高値」のセルに、それぞれ該当する心拍数を上書き入力してエンターキーを押しますと、「可動域」が自動計算されます。

  • ステップ 2

    「可動域」が自動計算されると同時に、「負荷」に対する心拍数も自動的に算出されますので目的強度に応じてこの心拍数を目安にトレーニングします。

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