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ケーブル内装式バイクのシフトインナーが断線した原因と、そのインナーケーブルを交換する方法

2024年02月10日

自転車修理

ケーブル内装式バイクのシフトインナーが断線した原因と、そのインナーケーブルを交換する方法

ロードバイクを2台納車した中で、そのうちの1台はケーブルがフル内装のカーボンバイクでした。内装式の場合でも、自分でワイヤーを交換してみたいという方がいらっしゃるかもしれません。今回は想定外の状況が発生していたので、その解決方法も交えて参考までにブログに書いておこうと思います。

そのバイクはワイヤー交換をする予定で、まだ作業を終えていない状態でお客様がお決めになられたバイクでした。そこで、ことの事情をご説明し、作業が完了してから納車となりましたが、では、その事情とは何だったのか、少し書いていきます。

アウターワイヤーの長さがもたらす変速不良の弊害

納車したバイクは、完成車ではめずらしく装着コンポがSRAM、シフトは旧式の10速FORCEです。買取りする時にリアのトップギア側で変速不良があって、落車はないと言うからこれはワイヤーの再調整で簡単に直るだろうと思っていたのが、しかし簡単には直らなかった。

原因はインデックス不良ではなく、インナーの断線からくるほつれ。アウターからインナーを抜き取ってわかったことです。シフターのレバー側では割りと見られる現象ですが、今回はリアディレイラー(以下RD)側のアウター内で起こっていて、ここでインナーが切れてほつれていた非常に珍しいケース。

そして、4枚目のギアから上はスムーズに変速するのに、解除レバーでトップ側に落とすと3枚目から下では異音も発生していました。この異音は、RDのガイドプーリーとギアがずれることで発生するチェーンの音鳴り。通常は他に原因がなければ、これもワイヤーの張りを調節するインデックス調整で直ります。

しかし、このバイクは何度アジャスターで調整を繰り返しても直らない。アウターが短いのが最初から気にはなっていたけれども、アウターのキャップも、ワイヤーの長さが足りないからRDのアウター受けの位置で変形している状態。異音はおそらくアウターワイヤーの長さが関係しているのだろうと判断しました。

アウターを交換する場合は、当然インナーも換えなければならないのでインナーごと交換するつもりでしたが、まさかこの場所で断線しているとは思わなかった。

異音がなぜ発生したのか、その原因とは

インナーが切れてほつれてしまったのは、アウターワイヤーが短かったからと断言してほぼ間違いないでしょう。長さが短いためアウターが不自然なアールとなって、アールのきつい部分でインナーの接触が強くなりすぎて、シフトを繰り返すたびに擦り切れ断線してしまったものと思われます。(トップの写真はアウター交換後の状態です)

ここで異音の原因を考えてみます。インナーがアウター内を移動する時に、ロー側へは巻き取りレバーの強い力で引っ張られるので、プーリーとギアはずれることなくスムーズに可動できるので異音はなく、反対に、解除レバーでトップ側に戻る時はRDのスプリングの力のみで動くから、インナーがほつれてアウター内で接触しているとそれが抵抗になって本来のインデックス位置におさまらず、RDのガイドプーリーとギアがずれるために異音が発生していたのではないかと、店長はそう考えました。

通常は異音が出る場合はワイヤーの張り調整で簡単に解消できます。でも、このようにケーブルが干渉することでスムーズに動かない場合は調整不可能。

異音発生のギアの位置とインナーほつれとの関係性を考えてみる

ケーブル内装式バイクのシフトインナーが断線した原因と、そのインナーケーブルを交換する方法

このようにインデックス不良が原因で異音が出ていたのではないかと推察はできますが、では、なぜ3枚目から下のギアだけで発生していたのか、それはわかりません。仮説を立ててみます。

エンドが特殊な形状で一部インナーが見えているので説明しやすいですね。レバー操作で巻き取られたインナーは前側(レバー側)に移動します。そこで、ほつれた箇所が、トップギアから3枚目までがまだアウターの中にあって、4枚目から上のギアではアウターから出てインナーが見えている位置に来たのではないかと・・・。なので、そこでは抵抗がないからRDも正常な位置となり異音が発生しなかったのでは。

あるいは、異音が発生するギア位置のインナー箇所がアウター内にあっても、アールが緩いところでは動きがスムーズで、アウターが短かすぎることにより、アールの曲がりがきつくなるにつれて抵抗が増しその位置に来た時のギアの位置で異音が発生していたのかもしれない。

ケーブルを引っこ抜いたあとで、しかも途中でカットしたケーブルを見ながらなので、推理みたいなものですが、すべて憶測の範囲です。なぜ、リアディレイラー側のアウター内でインナーがほつれてしまったのかも、真相はすべて闇の中。

今回の異音はケーブルからくる現象でしたが、リアのホイール周辺で異音が出る原因は実に様々。エンドハンガーの曲がり、チェーンの伸び、変速機が古くなってガタツキが出てくるとそれも異音が発生する原因となります。スプロケットの磨耗でも起こりますね。あまりメンテナンスをされない方はご注意ください。

その後、この異音はワイヤーを全取っ換えすることで消えてなくなり、変速不良も無事解消しました。

変速の仕方によるインナーケーブルの寿命

ケーブル内装式バイクのシフトインナーが断線した原因と、そのインナーケーブルを交換する方法

今回のアウター内でインナーが断線していたことに関連して、ちょっと気になることがあります。それはギアの使い方。

3枚目から下で異音が発生していたということは、前のオーナーさんは、使用するギアをトップギアから3枚目までを多用して、いつも重いギアを踏んでいたのかもしれません。

事実、以前、いつも低回転のケイデンスで、トルクを掛けて超重たいギアを踏んでいたチーム員が、練習会で走行中にインナーケーブルを切ってしまったことがありました。

走行途中でのアクシデントは誰でも避けたいと思いますので、走行中のケーブル切断を未然に防ぐためにも、変速の仕方についてちょっと書いておきましょう。

シフトケーブルにいかに負担を掛けずに使用するか、それは変速テクニックにもよるところがあって、変速方法に大きく関係してきます。まず、走行スピードに応じて使用するギアの選定が前提ですが、高回転のペダリングのほうがよいですね。

ケイデンスは平坦だったら90回転以上、できれば100回転前後(最初からは無理だと思いますので慣れが必要ですが)。高回転のほうがシフトの際にケーブルに掛かる負担は少ないからです。

そして、さらにシフトケーブルに負担を掛けずに変速したいなら、ギアの位置に関係なく、変速の時は一瞬踏む力を抜いてシフトチェンジするとスムーズに変速できます。機材への負担も最小限に済みます。

踏んだままシフトすると、他のパーツに対してもよくありません。駆動系全体に余計な負担を掛けてしまいます。廉価版のフロントディレイラーの場合は、ガリガリ言ってアウターに上がらないこともあるようです。ギアの摩耗も早くなり、もちろんケーブルの損傷にも影響し、使用できる期間も短くなりますね。

この変速の仕方は、大きなギアのほうへ移動する時の操作で、リアはシフトダウン、フロントならシフトアップの変速となりますが、兼用レバーではワイヤーを巻き取る大きいレバーでの操作の場合です。

ビギナーの方にお話を聞くと、大体、さっきのように踏んだままの状態で変速をされているようですが、特に廉価モデルのコンポはギアチェンジにも支障が出てきますから注意したほうがよいですね。

こういうシフトチェンジに慣れてきたら、小さいギアのほうへ解除レバーで移動する時も同じように力を抜いてシフトすると、機材的にはより負担が少なくなりベストな変速方法となります。一度実践してみてください。

ケーブル内装式バイクのインナーワイヤー交換について

さて、本来書こうと思っていた内容ですが、すみません、今日は時間がなくなったのでここでタイムアウト。

次回に、今回のWilierで行ったケーブル内蔵フレームのインナーワイヤーを交換する方法についてご紹介したいと思います。

現在生産されているカーボンフレームは、ケーブルの取り回しはほぼ内装式。その仕様も、各社各様、さまざまです。

以前は、パイプ内にアウターストッパーが両側とも接着されてそこからリードのビニールチューブが出ているフレームも多く、そのチューブが抜けてしまうと大変なことになってしまうんですが、店長もブレーキケーブルで一度やらかして途方に暮れたことがありました。

その時は秘策を練ってなんとか切り抜けましたが、その後もこういう仕様のバイクとか内装式はいろいろ経験しました。困った時も、考えれば何とかなるものです。秘策もそちらの記事で。

今回もイレギュラーなケースでまあまあ大変だったので、今後、内装仕様のワイヤー交換をお考えの方に少しでもご参考になるようにと書いてみようと思います。関心ある方はどうぞ今しばらくお待ちください。

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