バイクメンテナンス
フレームの塗装を保護するガラスコーティングの耐久性
塗装面のガラスコーティング、マイカーで施工している方もおいででしょう。コーティング後は塗装の耐水性や耐光性が上がり、塗膜を紫外線から守ってくれるので塗装の劣化を防いでくれますね。では自転車のフレームに塗布した場合、その効果はどうなのでしょうか?
洗車の時にお薦めのガラスコーティング

例年3月下旬頃から始まる洗車作業はまだまだ先ですが、洗車は中古バイクをきれいにして販売する時は必須の作業。かなり時間を掛け隅々まで洗うのでピカピカになります。もちろん普段のご依頼いただく洗車メンテナンスでも同じ内容でお受けしています。
洗車の時はフレームのガラスコーティングをご依頼頂くことも多く、車のボディにコート剤を塗布するのと同じくフレームの塗装を紫外線から保護します。バイクの見た目がきれいになるのはもちろん、退色を防ぎ、塗装自体の耐久性が上がります。
でも、コート剤のメーカーが言っているほど効果があるのかどうか、試してみないことには絶対そうだとは断言できません。コート剤メーカーが太鼓判を押す、市販ボトルのコーティング持続効果はおおよそ3ヶ月。正直、店長も施工し続けて様子を見てみないことには「これは絶対オススメ!」とは言えず、半信半疑の状態でした。
施工後にしっかりコーティングされているかすぐに確かめることは出来ず、3ヶ月過ぎてその状態を見比べない限りは判断できないわけですが、それが、今回、ガラスコーティングがフレームを保護している確たる証拠ともいうべき事象を経験することが出来ました。ご紹介します。
アルマイトフレームで試してみたコート剤の効用

この写真は、降雪前にスパイクに交換しようとして用意していたキャノンデールのMTBを、一生懸命磨いていた時の写真です。スパイク交換前にご注文頂いて現車はすでに販売済みですが、ガラスコーティングがいかに強いか証明している写真なのです。
どういうことか説明します。まず、このバイクはもともとアルマイト加工のアルミフレームで、表面が経年劣化のため少しくすんだような冴えない状態でした。そこで、ガラスコーティングで見た目に変化があるかどうか試してみたところ、研磨剤未使用のコート剤では外観にはまったく変化なし。やっぱりそうか。使ったのは、『感動の光沢』を謳い文句にしているクレストヨンドの「ガラスの盾」。無色透明だから塗布後は他のコート剤と何も変わらない。
残念、そうなのかと、しばし考えこのフレームを何とか蘇らせようとあることを思い付く。くすんだアルマイトの皮膜処理からピカピカのポリッシュに変わることを願い取り出したのが、いつもアルミの変色など保護膜の劣化を劇的に変えてきたマザーズのアルミ専用コンパウンド。強力な研磨力を誇るこのコンパウンドは、廃棄する運命にある古いパーツも激変させるアルミパーツの救い主。
果たして、今回も、このフレームから劣化したアルマイト皮膜を落として眩い光沢のポリッシュ仕上げに変えることができたのでしょうか?
アルマイトの表面処理をポリッシュ仕上げに変えた時の副産物

商品名は「MOTHERS MAG & ALUMINUM POLISH」。これで磨いた結果は先ほどのとおりです。コンパウンドで激闘すること数十分、アルミパイプの深いキズは取れないものの、表面はピカピカな状態に様変わり。
研磨後はいつも通りアルミ素材の表面が光沢を放ち、これが同じ素材なのかと思うほどきれいにはなったけれども、ガラスコーティングの被膜は消えずに残っていた。
クロスが真っ黒になるほど一生懸命磨いても、ガラスの盾を塗布した箇所は簡単に被膜を取り除くことはできず、強力に付着された状態で残っている。この残った箇所の被膜はちょっと気になる。本当にこれを消すことは出来ないのか?
まさに「怪我の功名」、洗車の時にガラスコーティングをお薦めできるワケ
その後、さらに数十分格闘するも、まだところどころ落とせない被膜があって、その場所はまだらになっている。結局、全部取ろうと頑張って小一時間磨いてもまだ微かに残っている状態がさっきの写真です。パイプを溶接した辺りにあるこの被膜跡をみると、スプレー式でもけっこうしっかりコーティングされるもよう。
ガラスの盾、恐るべし。ただシュッとひと吹き塗布しただけでこの強力な付着力。これをみて、店長は自信を持って洗車の時にはガラスコーティングをお薦めできます。お客様のほうから先にコーティングを依頼する方は、マイカーなどにコート剤を施工してすでにその効果がわかっていらっしゃるのかもしれないですね。
ちなみに、被膜跡が残ってしまったこちらのバイクですが、通常はコート剤を塗布したフレームを、このような磨き方はしないしする必要もないので、そもそもが、アルマイトのフレームに光沢が出るか試した店長の使い方が間違い。普通はシュッシュッと塗布したコート剤をクロスで延ばしておしまいです。物は試しで、おそらく見た目は変わらないとは思っていたけれども、まあ、試してみなければ何もわからないから何事も経験です。このことで「怪我の功名」を得ることができたのはよかった。
そして、ひとつ気を付けたいのは、ガラスコーティングは光沢が増し見た目もきれいになるのでお薦めですが、ワックス掛けとの併用は避けたほうがよいようです。自転車に使う場合はスプレー式のポリッシュが多いと思いますが、コンパウンド入りのクリーナーはそれ単体で使い続けるか、ガラスコーティングもたまに行いたい場合は、数か月空けてからがよいかと思います。
アルマイト仕上げのアルミフレームを磨いて楽しむ別の使い方
アルマイトフレームを磨いたついでに、その違いをお見せしておきましょう。現車を見るとさらにその差は歴然。こんなに見違えるほどきれいになるんです。
(施工前)

(施工後)

アルマイトのフレームはメーカーロゴの箇所を磨くときっとロゴが薄くなるだろうから、そこは極力避けて磨いてますが、しっかり磨いたところはかなりきれいになりました。現車は写真以上に輝いています。
年数を経てアルマイトが退色っぽい色合いになってきたアルミフレームは、アルミの専用コンパウンドを持っていると重宝します。店長は、フレームだけでなく、シートポスト、ハンドル、ステム、ギアクランク、キャリパーブレーキなどなど、これまで多種多様なアルミ部品を磨いてポリッシュの輝いた部品に蘇らせてきました。
アルミは退色すると、どうしてもその価値が低くなるように感じます。それを復活させるのがポリッシュ仕上げ。アルマイトの味わいが好きだという方は別ですが、そこにこだわりがないなら眩い輝きを放つ部品はなかなかに魅力的。
レトロなバイクを手間を惜しまずさらにきれいにしたいとか、クラシカルなアルミのヴィンテージバイクをレストアしたい時には、アルミ専用のコンパウンドをぜひ1個常備しておいてはいかがでしょうか。
